京フェスレポート(速報版)

この辺はもっと詳細なものを作るかも知れませんが。

本会は1,3,4コマ目に参加。

円城塔自己言及式インタビュー』 円城塔は頭良すぎ。ええっと、考えていることを含めて世界トップクラスの新人だと改めて思った。「Your Heads Only」の構造ネタは気付けなかったのだが、これだと7章目で終わってしまうのではないかとの疑問が残る。いや、実は■□■……とやっていくとゲームの構造が変化してということがまだ隠れていたりして。
 質問も的を射ていて、企画としての完成度はここ数年の京フェスでは一番。最後に「なんで黄色なんですか」という質問でのオチも付いて良かった。

ティプトリー再考』 神大四天王(岡本俊弥氏、大野万紀氏、鳥居定夫氏、米村秀雄氏)による企画。昔懐かしき京フェスというか。内容的にはジュリー・フィリップスによるティプトリーの伝記を参考にしながら、パネラーがリアルタイムで体験した日本での受容され方や、ティプトリー伝説の真偽(CIAでの仕事だとか)を語り直す企画だった。実はプラットのインタビューやその他もろもろでティプトリーの生涯は実際以上にふくらんでしまったらしい。
 思っていたものとはちょっと違ったけど、これはこれで今やる意味がある企画だったのではないか。


『さよならソノラマ文庫
 これは詳細を書いてはいけない企画なので割愛。いや、菅浩江秋山完も面白いねえ。

合宿は4コマ全部企画担当。てか、昔やっていろいろと回らなくなったことを忘れていたよ。

英語圏に紹介したい現代日本SF短篇』
 英語圏に紹介するという観点で選ぶとだいたい同じ著者になってしまうところが面白い。結局あまり良くまとまらなかったが、作業場所を作って気長にやる予定。

『翻訳短篇SF2007』
 事前打ち合わせをぶっちぎって、ざっくり短篇掲載媒体の紹介から入ってしまってしまいました。いや、あれはあれで良かったかも(いや、すみません)。「ポル・ポトの美しい娘(ファンタジイ)」問題はもうちょっと会場からの意見を聞いてみたかった。

 上記二つの企画はちょっと会場からの意見などがあまり出なくて(出たのはアンサンブルメンバーとかだけ)寂しかった。

『特盛! SF翻訳講座・実践編リターンズ』 こちらがもう少し準備して長さを絞っておくべきでした。参加者と大森さんには申し訳ない。

『本当は面白いSFアニメ2007』 前半は機器トラブルですみませんでした。前のコマが押したせいでちゃんとチェックできなかったのは予想しておくべきだった。てか、だいぶいしやまさんにご迷惑をおかけしました。すみません。
 で、V林田氏のプレゼン力は素晴らしすぎる。4本をあの時間でちゃんとプレゼンするというのは京フェスのグダグダ感に染まった人間としては新鮮。
 これが一番合宿企画らしく、パネラー以外の人間もわいわいがやがや参加できていたところは狙い通り。楽しい企画でした。

 その後は大広間でSF賞企画の話をしたりなど。朝方はコンベンション明けの変な人たちになっていました。

 で、今年の京フェスも基本的には楽しかった。個人的には合宿企画を全コマ担当したりで大変だったけど、企画をやると居場所ができるので合宿に入ると迷わなくていいのは楽。
 レポート集から飛んできた参加者の方には、もっと合宿企画やろうよ。と言いたい。極論を言うと、合宿企画なんてファンの交流を促進する効果さえあればいいのだから、ある意味場所とテーマだけ確保しておけばいいんじゃないかと思う(* ぼくの場合は、コミュニケーション能力に難があるので、準備しておかないと間が保たないというのがあるのだけど)。