2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

R・A・ラファティ『宇宙舟歌』

『どんがらがん』を中断して読む。あまりの面白さで一気に読み終えてしまった。 ホメロスの『オデュッセイア』を下敷きとして、ロードストラム船長とその仲間の冒険を描いた長篇。通っているような通っていないようなよくわからない論理と軽快な語り口で、登…

柾悟郎『さまよえる天使』

300分の1の時間感覚で生きる人々を描いた連作短篇集である表題を読み終えた。柾悟郎にしては過剰さが足りないというか、抑制されすぎている感じがする。本書の前の方の作品では定型に過ぎるところにも問題が。後になるほどそれなりに良い出来にはなってきて…

チャールズ・シェフィールド『太陽レンズの彼方へ』

チャールズ・シェフィールド『太陽レンズの彼方へ』(酒井昭伸訳 創元SF文庫)を読み終えた。第一作の『マッカンドルー航宙記』は実のところ読んでいなかったりするけど、人間関係や宇宙船のアイディアはシンプルなので、ぼくとしては全然問題なし。ハードSFと…

桜庭一樹『ブルースカイ』

少女性がテーマの話。少女性よりは第二章のシンガポールパートでのアフター少女存在としての青年が身につまされる。エンターテイメントとしてはするする読める点も含めてたいへん成功しているのだけど、SF的な面から言うと少女性へのツッコミも含めて、ちょ…

古橋秀之『ある日、爆弾がおちてきて』

ジュヴナイル時間SF短篇集。これまでの古橋秀之作品のような凄味はなくて、ウェルメイドな作品揃い。よくはできていて、満足はするけども物足りなくはあり。6作品中のベストは時間衝撃波爆弾の爆心地で60億分の1の時を生きる少女と少女を知る老人の孫を描い…

アレステア・レナルズ『啓示空間』

というわけでover 1000ページのこれはいつのアフタヌーンですか?と言いたくなるような文庫本を読み終えた。いや、これはいい部類のSF。よく立っているキャラのかけあいで読ませながらも、かなり大ネタのSF的アイディアを生かすためのストーリーもしっかり考…

森見登美彦氏インタビューフォローアップ

そういえば読みましょうと言ったのに初出とか全然言っていなかった。短篇の初出は以下の通り 「きつねの話」(小説新潮2004年3月号) 「金魚鉢を覗く子ども」(小説新潮2004年9月号) 「夜は短し歩けよ乙女」(野性時代+ 2005年9月号) 「納涼床の女神」(Papyrus V…

コードウェイナー・スミスグッズ

yama-gatさんのとこから、コードウェイナー・スミスグッズ。すげー

京フェス御礼とレポートリンク集

京フェスにご来場頂いた皆様、ありがとうございました。森見登美彦氏インタビューは、ちょっと変なインタビューになってしまって、聴衆の皆様および森見氏に対して申し訳ありません。今後精進致します。それはさておき、下記の通りレポートリンク集を作成し…