ジョナサン・キャロル『蜂の巣にキス』

ベストセラー作家サム・ベイヤーは子供の頃、頭が良いけど奔放で地元では浮いた存在だった年上の美少女ポーリンに憧れていた。だが、女子大生となったポーリンは殺され、サムはその遺体の第一発見者になったという体験をしていた。スランプに陥っていたサムは、この事件を題材とした小説を描くことを思い立ち、調査を始めるが……というミステリ。
作中人物の二面性や親子の関係が魅力的で、よく人物が描けた作品。凄みはないですが、安定して読める作品かと。