『アジアの岸辺』トマス・M・ディッシュ

早速読み終えた。表題作を除くと、思っていた以上にわかりやすい作品が揃っている。表題作についてはすごい作品であるという実感は得られたのだけれども、理解できていない点も多いと感じたので、要再読。でも、わからないなりに本書ではベスト。

日本版オリジナル傑作選なので外れはありませんが、特に好みの作品としては、不条理にしてひどいオチの「降りる」、悪趣味と悪意の固まりのような「リンダとダニエルとスパイク」、イデオロギーの麻薬的性質を短い中で示した「国旗掲揚」、ある意味身につまされる話「本を読んだ男」といったところ。

アジアの岸辺 (未来の文学)

アジアの岸辺 (未来の文学)

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