読み終えた本

ピーター・F・ハミルトン『マインドスター・ライジング』(竹川典子訳 創元SF文庫)
やっと読み終えた。レナルズ・(ケン・)マクラウド・ハミルトンといったニュー・スペースオペラ系作家の中では最もエンターテイメント色が強いという評判の割には、イデオロギー的な話*1も多かったのはちょっと驚き。それはさておき、作品としては世界の描き込みがピントを結び切れず、全体的に冗長かつ退屈で、何度も挫折しそうになった。ただ、本作は著者のデビュー作であり、まだまだ著者の真価が現れているわけではないはずなので*2、これからも読んでいきたい作家であることは間違いがない。

*1:バリバリの左翼であるケン・マクラウドと180度違い、かなり保守寄り

*2:少なくとも《インターゾーン》で以前読んだ同シリーズの中篇 The Suspect Genomeはかなりの出来